メルセデス・ベンツ CLK GTR & C 11、伝説の競演 – FuoriConcorsoで魅せた空中舞台

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2025年5月24日・25日にイタリア・コモ湖のヴィラ・デル・グルメッロとヴィラ・スコータで開催された「FuoriConcorso」にて、メルセデス・ベンツ・クラシックは、C 11とCLK GTRという2台の伝説的マシンを中心に、まるで舞台演出のような展示で観客を圧倒した。3台の車両(C 11、CLK GTRレーシングカー、市販仕様のCLK GTRクーペ)は、モバイルクレーンによりコモ湖を見下ろす庭園に空中から搬入され、壮観なシーンを演出した。

C 11は1990年にモンツァでのデビュー戦をワン・ツー・フィニッシュで飾り、その年のグループCタイトルを獲得。一方のCLK GTRも、1997年のFIA GT選手権でタイトルを手にし、ムジェロでは2位を記録した。いずれもメルセデス・ベンツが誇る“シルバーアロー”の栄光の証であり、イタリアとの深い縁を持つマシンでもある。

展示された市販仕様のCLK GTRクーペは、1998年に限定20台のみが製造された公道仕様ハイパーカーであり、さらに5台のみがロードスター仕様として存在。今回の個体は、ドイツのナショナル自動車博物館「The Loh Collection」所蔵の一台だ。

さらに5月25日には、ヴィラ・スコータにて「ラリーとF1」「イタリアン・レーシング」と題したパネルディスカッションが開催され、Mercedes-Benz Heritage GmbHのCEO、マーカス・ブライチシュヴェルト氏も登壇した。

エレガンスと情熱が交差するFuoriConcorsoで、C 11とCLK GTRという2つの象徴的なマシンが再び輝いた瞬間は、まさにクラシックカーイベントの真髄を体現していた。