ピニンファリーナとJASモータースポーツ、伝説のNSXを再び現代に蘇らせる

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ピニンファリーナが手がける、JAS初のハイパフォーマンス・ロードカー

2025年10月27日、ピニンファリーナとJASモータースポーツによる初の公道走行可能なハイパフォーマンスカーに関する新たな詳細が公開された。
このプロジェクトは、1990年代初頭に登場した初代ホンダNSXをベースに、現代的なグランツーリスモ(GT)として再定義することを目的としている。すなわち、高性能でありながらもバランスと安全性に優れ、サーキットと公道の双方でドライバーを魅了する、新たなNSXの解釈である。

カーボンファイバー製のモダンボディと熟成のメカニズム

車両のスタイリングはピニンファリーナが担当し、プロジェクトは順調に進行中だ。現在は開発プロトタイプの「ドレッシング」段階に入り、JASモータースポーツのアルルノ・アトリエにて超少量生産が予定されている。

ボディは全面カーボンファイバー製とされ、ドナー車として1990年代前半のNSXが用いられる。シャシーとメカニカルベースを活かしつつ、左/右ハンドルの両仕様を設定。JASがモータースポーツの世界で培ったノウハウをもとに、精緻な機構が随所に組み込まれるという。

内装デザインとドライビング・フィロソフィーの融合

ピニンファリーナは外観のみならず、コックピットの設計にもその美学を注ぎ込んでいる。初代NSXのインテリアレイアウトを基礎に、1990年のデビュー当時に掲げられた「ドライバーとの直接的な一体感」という哲学を、現代的な素材とデザインで再構築した。
ホンダが当時語ったように、「クルマの価値は、それがドライバーに感動を与えるかどうかで決まる」——この言葉が本プロジェクトの中心に息づいている。

自然吸気V6と6速MTが生むピュアなドライビング体験

エンジンはNSXの精神を受け継ぐ自然吸気V6ユニットを搭載。JASモータースポーツによって再設計され、最高レベルの出力、トルク、レスポンスを追求する。組み合わせられるのは6速マニュアルトランスミッションであり、ドライバーの操作感と走行性能を極限まで高める構成だ。

2026年前半に世界初公開予定

このJAS×ピニンファリーナによる新生NSXは、2026年前半に初の一般公開が予定されている。名称を含むさらなる詳細は今後発表される予定であり、世界中のエンスージアストとコレクターの期待を大きく集めている。