F1は世界最高峰のモータースポーツであり、わずか20名の精鋭たちだけがそのシートを得ている。各国から集まったトップドライバーたちは、その卓越した才能によって世界的な名声と莫大な収入を手にしている。2025年シーズンの開幕を前に、ドライバーたちの推定年俸が明らかになった。
以下に示すランキングは、オランダのF1専門メディア『RN365』がパドック内の情報源を基に推定したものであり、レースでの勝利や表彰台によるボーナス、スポンサー収入などは含まれていない。
年俸ランキングTOP3
1位は今季も変わらずマックス・フェルスタッペン(レッドブル)。4年連続ワールドチャンピオンに輝いたその実績にふさわしく、推定年俸は6500万ドル(約99億円)と、断トツの金額である。同メディアによれば、EA SportsやHeinekenといった企業との密接なパートナーシップに加え、成績に応じたボーナスも加算されるとのこと。
2位にはメルセデスからフェラーリへ移籍したルイス・ハミルトンがランクイン。推定6000万ドル(約91億円)という高額報酬に加え、ボーナスやコース外の契約を合わせれば1億ドル(約150億円)に迫るとされている。
3位には同じくフェラーリのシャルル・ルクレール。推定年俸は3400万ドル(約51億7000万円)であり、ハミルトンとのチーム内争いの行方にも注目が集まる。なお、フェラーリがこの2名に支払う年俸の総額は9900万ドル(約150億円)に達し、他チームを圧倒している。
中堅ドライバーたちの報酬
中堅層では、マクラーレンのランド・ノリスが2000万ドル(約30億円)、アストンマーティンのフェルナンド・アロンソも同額で並ぶ。アロンソは44歳を迎えながらも、F1界で高いパフォーマンスと人気を保ち続けており、その価値が反映された額である。
ジョージ・ラッセル(メルセデス)は1500万ドル(約23億円)、ピエール・ガスリー(アルピーヌ)やカルロス・サインツ(ウィリアムズ)はともに1000万ドル(約15億円)とされており、経験値とチーム内での重要性が収入に直結している様子がうかがえる。
新世代&若手の報酬
F1デビューを果たした若手勢は、おおむね100万ドル前後の報酬にとどまっている。たとえば、レーシングブルズのアイザック・ハジャーやアルピーヌのジャック・ドゥーハンは推定50万〜100万ドル(約7600万〜1億5000万円)に設定されている。
注目すべきはメルセデスのキミ・アントネッリ。17歳という若さながら、年俸は200万ドル(約3億円)とされており、チームの期待の高さが表れている。
角田裕毅の年俸
F1参戦5年目を迎える角田裕毅は、推定年俸200万ドル(約3億円)で全体14位にランクイン。昨年から倍増しており、安定したドライビングと成績が評価された結果といえる。
しかし、同じポジションに就いていた前任のセルジオ・ペレスが1100万ドル(約17億円)を受け取っていたことを考えると、角田の年俸は「格安」とも言われており、今後の活躍次第でさらなる評価の向上が期待される。
ドライバーの純資産額ランキング
収入だけでなく、ドライバーたちの「純資産」も注目されている。イギリスのF1専門サイト『PLANETF1.COM』によると、トップはルイス・ハミルトンで総資産額は4億3400万ドル(約660億円)。2位がフェルナンド・アロンソで2億4000万ドル(約365億円)、3位にはマックス・フェルスタッペンが2億1700万ドル(約330億円)で続く。
彼らはF1界のスーパースターとして、レース活動以外でも巨額の報酬を手にしており、その影響力とビジネスセンスの両面で群を抜いていることが分かる。
まとめ ― 年俸から見るF1界のヒエラルキー
F1の年俸ランキングは、ドライバーの実績や人気、チームにおけるポジションなど多くの要素が反映された結果である。トップ層の金額は圧倒的であり、若手や新規参入者との差は非常に大きい。一方で、角田裕毅のように着実に評価を高めて年俸が上昇する例もあり、今後の飛躍が期待される。
2025年シーズンも、ドライバーたちの走りだけでなく、彼らの報酬やチーム内での立ち位置にも注目が集まることだろう。