新生ジャガー初の市販モデルとなるラグジュアリー4ドアGT「Type 01(タイプ ゼロワン)」が、2026年10月29日、東京・虎ノ門ヒルズのTOKYO NODEにて日本初公開された。
今回の発表の舞台となったのは、アーティストYOSHIROTTEN(ヨシロットン)による大規模個展「ヨシロットン展 彼方との交信/BEYOND EARTH」のプレビュー&オープニングレセプションである。2027年に向けて新たなブランド戦略を本格化させるジャガーにとって、Type 01は単なる新型車ではなく、新生ジャガーの方向性を具体化する重要な一台だ。
2024年に発表されたコンセプトモデル「Type 00」のデザインビジョンを市販車として具現化したType 01。英国の伝統的なグランドツアラーの系譜を受け継ぎながら、完全電動化と大胆なデザインを融合させた、新世代ジャガーの象徴である。
新生ジャガー初の市販モデル「Type 01」が日本初公開
Type 01は、2026年10月6日にニューヨークでワールドプレミアを迎えた、新生ジャガー初の市販モデルである。
ボディタイプはラグジュアリー4ドアGT。ジャガー専用の電動車向けアーキテクチャ「Jaguar Electric Architecture(JEA)」を採用し、従来の自動車のパッケージングにとらわれない、独創的なプロポーションを実現している。

ジャガーは2021年にブランド変革の方針を示し、その後、2024年には新たなブランドアイデンティティとデザインビジョンコンセプト「Type 00」を発表。従来のブランドイメージから大胆に転換する姿勢を打ち出してきた。
Type 01は、その新たなデザイン哲学「Exuberant Modernism(活気あふれるモダニズム)」を市販車として初めて具現化したモデルである。
今回の日本初公開は、そうしたブランド変革の成果が実際の市販モデルとして姿を現したという点でも注目に値する。
YOSHIROTTENとの過去の協業から続くジャガーとアートの接点
今回、Type 01の日本初公開の舞台に選ばれたのが、YOSHIROTTENによる個展「彼方との交信/BEYOND EARTH」のプレビューイベントであることも興味深い。
実は、ジャガーとYOSHIROTTENには過去にも協業の実績がある。
2025年5月、ジャガーは新たなデザインビジョンコンセプト「Type 00」のアジア初公開に際し、YOSHIROTTENとのクリエイティブコラボレーションによる没入型インスタレーション「TOKYO FUTURE 00」を東京・天王洲で発表した。
会場では、Type 00の車体や空間全体に色鮮やかなプロジェクションを投影。YOSHIROTTEN独自の視覚表現を通じて、ジャガーの新しいブランドアイデンティティを体験できる展示が実現した。

ジャガーが掲げる「Copy Nothing(なにもののコピーでもない)」という思想と、既存のジャンルや表現手法にとらわれないYOSHIROTTENのクリエイティブは、共通する方向性を持つ。
今回のType 01の日本初公開も、ジャガーが新たなブランド体験を創出するうえで、アートや音楽、ファッションといったカルチャーとの接点を重視していることを感じさせる。
TOKYO NODEで開催される「ヨシロットン展 彼方との交信/BEYOND EARTH」
今回のイベントの舞台となった「ヨシロットン展 彼方との交信/BEYOND EARTH」は、2026年10月30日から2027年1月11日まで、虎ノ門ヒルズ ステーションタワー内のTOKYO NODEで開催される。
YOSHIROTTENにとって東京では8年ぶりとなる大規模個展であり、過去最大規模の展示となる。
本展では、これまでの代表的なシリーズである《RGB》《FUTURE NATURE》《SUN》を中心に、自然、宇宙、光、色彩をテーマとした作品群を展示する。
特に注目したいのが、JAXA(宇宙航空研究開発機構)の協力によって制作された新作群だ。
X線分光撮像衛星XRISMが観測するブラックホールのデータをもとにした作品や、国際宇宙ステーション(ISS)が捉えた全天X線観測データを光と音に変換するインスタレーションなど、科学的な観測データをアートとして可視化する試みが展開される。
また、会場となる地上約200mのTOKYO NODE GALLERY全体をひとつの宇宙船に見立て、来場者が普段は知覚できない遠い宇宙や時間の存在を体感できる空間を構築する。
10月29日のプレビュー&オープニングレセプションでは、ニューヨークを拠点とするレコードレーベル兼パフォーマンスシリーズ「29Speedway」のプログラムによるライブパフォーマンスも開催。Dylan HennerとHXHが展示室でパフォーマンスを披露した。
自動車、アート、音楽が交差する今回のイベントは、従来の自動車発表会とは異なる、カルチャーを軸としたブランド体験の場となった。
新しい時代のジャガーを象徴するフラッグシップGT
新生ジャガーは、これまでのブランドのあり方を大きく転換し、今後は完全電動のラグジュアリーブランドとして再構築されていく。
JLRのブランドポートフォリオにおいても、Range Rover、Defender、Discoveryとは異なるラグジュアリー市場を担う存在として位置づけられている。
その方向性を具体化する最初の市販モデルがType 01である。
最高出力1,030PSという圧倒的なパフォーマンス、独創的なプロポーション、そして電動化を前提に設計された新しいGTとしてのパッケージング。Type 01は、従来のジャガーの伝統を単に継承するのではなく、その価値を現代的に再解釈しようとする意欲的なモデルだ。
日本市場における車両本体の予定価格は、Type 01 1030が2,188万円、DESIGN VISIONが2,552万円から。2027年に受注を開始し、同年後半の顧客への納車が予定されている。
新生ジャガーが掲げる「Copy Nothing」という哲学は、これまでにない大胆なデザインやブランド表現によって、すでに明確な形を取り始めている。
Type 01が今後のラグジュアリーEV市場にどのような存在感を示すのか。そして、ジャガーが再び独自のブランド価値を確立できるのか。その行方を占ううえで、今回の日本初公開は重要な節目となりそうだ。
「ヨシロットン展 彼方との交信/BEYOND EARTH」開催概要
- 会期: 2026年10月30日(金)~2027年1月11日(月・祝)
- 会場: TOKYO NODE GALLERY A/B/C(虎ノ門ヒルズ ステーションタワー45階)、SKY GARDEN & POOL(同49階)
- 平日開催時間: 13:00~22:00
- 土曜日開催時間: 10:00~22:00
- 日曜・祝日開催時間: 10:00~20:00
- 一般料金: 平日2,200円、土日祝2,500円
- 公式サイト: https://www.tokyonode.jp/sp/yoshirotten/




